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RE;PORT

勝手気ままに綴るのさ。主にハロプロとJ-POP。

モーニング娘。'14 アルバム 「14章~The message~」極私的レビュー

モーニング娘。 極私的所感 音楽

 

14章~The message~(初回生産限定盤A)(DVD付)

14章~The message~(初回生産限定盤A)(DVD付)

 

 モーニング娘。'14のオリジナルアルバム。今年のシングル曲6曲+新曲6曲という内容。前作「⑬カラフルキャラクター」のイメージから一転、シングル曲のEDMサウンドをベースとして全体的に音像を統一した内容なのが新鮮。なので全体的にきらびやかな音の作りになっている、ある意味攻撃的かもしれないし、また「突き詰めるところまでEDM歌謡で遊んでみた」的なアルバムにもなっている。全12曲の極私的感想を自分なりに述べていきたい。

 

 

TIKI BUN (Album Version)  作詞、作曲・つんく  編曲・大久保薫

イントロの新規追加と2サビ後の間奏が若干変更になっているアルバムバージョン。武道館あたりで披露されるのだろうか?(「女と男のララバイゲーム」はアルバム発売前のライブツアーの途中でいきなりアルバムバージョンに変わったんだよな…)相変わらず「地味にジワる」印象の強いこの曲。内容自体は渋くてシュールだったりするのに、サウンドとフォーメーションダンスでむりやり派手にしている、という謎のクオリティが堪らない人には堪らないのかもしれない。私はよくわからないけども。

 

Password is 0  作詞、作曲・つんく  編曲・大久保薫

今年4月発売ダブルAサイドシングルの一曲。強烈かつ攻撃性を増したサウンドに「0」の意味を色んな解釈で散りばめた歌詞が痛烈に響く。ただ、そこに共通するのは「無い」ことは、そのすべてネガティブなことでは「無い」ということ。いわば娘。に「自信」をつけさせるためのメッセージのようにも思う。衣装とダンスからくノ一っぽい印象もあったような…?そこらへんのコミカルさと、音像の攻撃性との融和はなかなか癖になる。携帯会社のキャンペーンCMソングに大抜擢され、結構な印象付けが出来たようにも思う。(現に私の母親が知っているくらいである)

 

③ 明日を作るのは君  作詞、作曲・つんく  編曲・田中直

少しほっと一息、または1,2曲目で見せたものが「外見」とすればこの曲は「内面」を見せたような、そんな曲。プログラミングのストリングスとピアノが織りなす、星空が浮かぶようなサウンドに、くっきりと浮かぶ10人のボーカルがすさんだ心を洗う。道重さゆみとその他のメンバーとで受け止め方も変わりそうな感じの歌詞は、リピートパート無しのシンプルな構成。伝えたいことだけを切り取った、そんな印象。

 

④ キラリと光る星/鞘師里保小田さくら  作詞、作曲・つんく  編曲・江上浩太郎

またなのか、と思ってしまったコンビだが、これが想像を超えた興味深い仕上がりになっていて驚いた。2人の性格そのままに、強烈な意志を感じる歌詞と、大久保薫とはまた違う少し変態チックな音つくりをする江上浩太郎の音の遊び方の対比が面白い。そんな「対比」の中を「這いつくばる」ボーカル…。低中音域が多いメロディーだからなのか、特に鞘師里保がかなりアグレッシブに歌っている印象。しかも、一時期…それこそ今年はじめまでにあったような「無理した歌い方」の印象も無かった。新しい鞘師の一面を見れたのと同時に、おそらくつんく♂Pがレコーディングに参加はしていないんだろうな、というのもあってそれはそれで寂しかったりもするけど、これは挑戦させたスタッフGJとしか言いようがない。ライブでどのように変わっていくのか…?一方の小田さくらは、逆にその低中音域で意外と苦戦している印象。強制されて丁寧に歌いすぎているのかなーと。ちなみに2人から感じたこの曲でのリズムのノリ方の「ぶっきらぼうさ」は敢えてそうしているように感じた。

 

⑤ 恋人には絶対に知られたくない真実/道重さゆみ譜久村聖飯窪春菜  作詞、作曲・つんく  編曲・大久保薫

リーダーとサブリーダーズ、つまり年長ベスト3。そんな3人はいずれも高音が得意な印象…。ということでなんともウキウキな曲調で送るポップナンバー。…いや、決して歌詞はウキウキって感じでは無く、ちょいちょい不安になってしまう乙女心だったりする。AKIRA特有の少しオーバーワークな音像が、その乙女心を上手く表現している感じがする。とにかく(推しとかそういうの関係なしに)譜久村聖のボーカルが際立っていい。声の伸びや表現力の向上に成長を感じるし、その一方前々から言われてきた声質の良さはそのままにフェミニンな魅力を増幅させているのが面白い。やっぱり面白いわこの人。道重さゆみはこの曲に関しては若干控えめな印象も感じたが、それだけ「確実に」歌が上手くなってきているという証拠なのかもしれない。飯窪春菜的スパイスのさじ加減は今回も絶妙。これがいつか全員曲で来れば…。

 

⑥ What is LOVE?   作詞、作曲・つんく  編曲・大久保薫

今年1月発売のトリプルAサイドシングルの一曲。スピード重視のサウンド。ある意味、アルバムタイトルの「The message」を表現しているのがこの曲だったりするのかもしれない。断片的な文章がまとまったときの、世界中に伝わる「想い」みたいなのを感じる。

 

⑦ 私は私なんだ  作詞、作曲・つんく  編曲・大久保薫

つんく♂Pのライナーノーツによると「TIKI BUN」とシングル曲で迷ったという一曲。これもこれでまたかなり地味なところを突いてきた感じ。大胆な展開が無い分、シンプルな構成によるサウンドで周りの時間の流れを表現しているようにも思う。最後のブリッジ×2が印象深い余韻を残してくれる。

 

⑧ 笑えない話  作詞、作曲・つんく  編曲・大久保薫

歴代アルバムを考えるとこの曲はいわゆるコミカル系に該当するような、そんな曲。「青春」は甘くないどころか辛いところだらけじゃん!とぶっきらぼうな感じで表現される歌詞に、Bメロで垣間見られる抑揚をつけたメロディーと少しファンキーテイストなサウンドが乗っかっている。MC U.M.E.D.Y.の「イエッセッショー ツダビーチョー キーポーン トゥダブレイクドーン」が気持ちいい。

 

⑨ 笑顔の君は太陽さ  作詞、作曲・つんく  編曲・大久保薫

今年一月発売のトリプルAサイドシングルの一曲。裏打ちのリズムでゆったりと、しかしながらイントロの「We Will Rock You」的ドンドンパ音でもわかる力強さをミックスさせたEDM+ミディアムポップサウンド。優しく諭すようなつんく♂Pの歌詞は、まさに父親目線。Aメロのつんく♂による音をはずすユニゾンも優しい。

 

⑩ 君の代わりは居やしない  作詞、作曲・つんく  編曲・大久保薫

今年一月発売のトリプルAサイドシングルの一曲。ソチオリンピック2014、JOCの公式応援ソング。いわゆる「頑張れ」的なものではなく、選手を鼓舞することに専念した感じの強いメッセージ。ヲタも一緒にこの曲で応援…となると少し「?」という感じもするのだが、ここらへんは「THEマンパワー!!!」を考えるとなんとなく納得してしまったりもする。この曲も主に鞘師里保小田さくらがソロパートを務めているが、当時は鞘師のボーカルにどうしても違和感が拭えなかった。迫力を出そうとして逆に発音がたどたどしくなっている感じがした。その部分だけ気になりすぎて、どうしても曲も好きになれないのだが…幾分改善されているのかしら?(※管理人は秋ツアー譜参戦の不届き者です←)

 

⑪ 大人になれば 大人になれる/生田衣梨奈鈴木香音石田亜佑美佐藤優樹工藤遥  作詞、作曲・つんく 編曲・大久保薫

いわゆる「ライブで盛り上がりそうな曲」枠といった感じの曲。パワー系の5人が歌う。「まあ大人の皆さんもうちょっと待っててくださいよ今追い付いて追い越すから!」みたいな勢いを感じさせる歌詞に、スピーディーなダンスロックアレンジがのっかっている。この5人となるとだいたい一番歌が上手いとされている?佐藤優樹だが、もちろん歌の「立ち方」は天才的であるもののもう少し目立ってもいいのかな…と思ってしまう。その代わり、石田亜佑美が随所で曲の勢いそのままにロックなボーカルを披露しているのが面白い。相変わらず歌で目立てない印象が(個人的には)強い彼女だが今後どうなるのか…?工藤遥も持ち前の声質を活かしていて、ごく自然体で曲に望めている。鈴木香音は声は良いものの、その「優しすぎる歌い方」と発音の拙さがやはり気になる。ここを改善しないとソロパートは増えないかな…?生田衣梨奈はCD音源だとどうしようもないので、ライブを見て判断したいところ。

 

時空を超え 宇宙を超え  作詞、作曲・つんく 編曲・大久保薫

今年4月発売ダブルAサイドシングルの一曲。壮大な宇宙を感じさせるサウンドと、ひとりごとのように奏でるボーカルとの相対的な関係性が肝となっている。フォーメーションダンスもバレエ要素を取り入れた美しいもので、間奏の鞘師里保石田亜佑美による「舞」は必見もの。発売当初は「なんか大きい世界観に出たな」と不思議に思ったのだが、その月にリーダー・道重さゆみが卒業発表…。この歌詞を道重の視点として解釈すると、なるほどと納得する。優しすぎて、不器用で、時に激しく←年下のメンバーに愛情を注ぐ、道重さゆみの姿だな…と。

 

 

全12曲通して聴いてみると、全編きらびやかなサウンドではあるものの、意外と曲によってスタルに幅があると感じた。もちろんEDM的要素がベースにあるので、どうしてもそれが受け入れられない人にはやや聞き苦しいのかもしれないけれど。それでも去年のアルバム「The Best!~Updated モーニング娘。~」よりかはさすがに聴きやすく出来ているのかなと感じだだけでも(ベストアルバムとオリジナルアルバムの根本的な性質の違いはあるけれど)OKなのかなと個人的には感じた。

 

一方で気になるのは、やはり大久保薫アレンジの比率が少し大きすぎること。今年のシングル曲は最新シングルの道重さゆみソロ曲「シャバダバドゥ~」と9~11期曲「見返り美人」以外はすべて彼によるアレンジ。音像がどれも似ているのはさすがに問題かと。アルバム曲、特に「笑えない話」と「大人になれば 大人になれる」では久々に「ちょいダサ」部分も見せたアレンジを披露しているが。もう少し吹っ切っても良かったかな…と思ってしまうし、もしくは別のアレンジャーで、という考えも素人的考えとしては浮かんでしまう。来年「ワンファイブ」ではどのようなアプローチをしかけるのかは今の所全く想像できないが、変化をつける手段としてひとつ「大久保薫アレンジからの脱却」を狙って欲しいところである。

 

ボーカル面は正直、ユニット曲でしかだいたいのボーカル割がわからなかったのが事実。曲の内容や、声の加工部分が多いせいというのもあるのだろうが、なんかもっと「ハッ」とするような感覚が欲しかったかもしれない。特にアルバムの全員曲で。まあこれから2回3回と聞いていくうちに何かわかるのか…な?

 

以上、長々と書いてしまった…、ハロプロのオリジナルアルバム自体が去年の℃-ute以来なので、ちょっと気合入ってしまった← でもやっぱりオリジナルアルバムは聴いてて楽しい。これもずっと続くダブルAサイドシングル戦略のせい…?